竹取物語 かぐや姫の嘆き 現代仮名遣い
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「竹取物語 かぐや姫の嘆き」、「ひらがな」の「歴的仮名遣い」・「現代仮名遣い」「読み(発音)」です。現代仮名遣い(表記)=青色表示【】内に記載。
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竹取物語(たけとりものがたり) かぐや姫の嘆き(かぐやひめのなげき)
作者=「未詳」 ジャンル=「作り物語」 成立=「平安時代初期」
◆八月十五日ばかりの月に出でゐて、かぐや姫いといたく泣き給ふ。
八月十五日(はづきもち)
ばかり
の
月(つき)
に
出でゐ(いでゐ) → 【いでい】
て
かぐや姫(かぐやひめ)
いと
いたく
泣き(なき)
給ふ(たまふ) → 【たまう】《タモー》
◆人目も今はつつみ給はず泣き給ふ。
人目(ひとめ)
も
今(いま)
は
つつみ
給は(たまは) → 【たまわ】
ず
泣き(なき)
給ふ(たまふ) → 【たまう】《タモー》
◆これを見て、親どもも「何事ぞ」と問ひ騒ぐ。
これ
を
見(み)
て
親ども(おやども)
も
何事(なにごと)
ぞ
と
問ひ騒ぐ(とひさわぐ) → 【といさわぐ】
◆かぐや姫泣く泣く言ふ、「さきざきも申さむと思ひしかども、かならず心惑はし給はむものぞと思ひて、今まで過ごし侍りつるなり。
かぐや姫(かぐやひめ)
泣く泣く(なくなく)
言ふ(いふ) → 【いう】《ユー》
さきざき
も
申さ(まうさ) → 【もうさ】《モーサ》
む → 【ん】
と
思ひ(おもひ) → 【おもい】
しか
ども
かならず
心惑はし(こころまどはし) → 【こころまどわし】
給は(たまは) → 【たまわ】
む → 【ん】
もの
ぞ
と
思ひ(おもひ) → 【おもい】
て
今(いま)
まで
過ごし(すごし)
侍り(はべり)
つる
なり
◆さのみやはとて、うち出で侍りぬるぞ。
さ
のみ
やは
と
て
うち出で(うちいで)
侍り(はべり)
ぬる
ぞ
◆おのが身はこの国の人にもあらず。月の都の人なり。
おの
が
身(み)
は
こ
の
国(くに)
の
人(ひと)
に
も
あら
ず
月(つき)
の
都(みやこ)
の
人(ひと)
なり
◆それを昔の契りありけるによりなむ、この世界にはまうで来たりける。
それ
を
昔(むかし)
の
契り(ちぎり)
あり
ける
に
より
なむ → 【なん】
こ
の
世界(せかい)
に
は
まうで来(まうでき) → 【もうでき】《モーデキ》
たり
ける
◆今は帰るべきになりにければ、この月の十五日に、かのもとの国より、迎へに人々まうで来むず。
今(いま)
は
帰る(かへる) → 【かえる】
べき
に
なり
に
けれ
ば
こ
の
月(つき)
の
十五日(もち)
に
か
の
もと
の
国(くに)
より
迎へ(むかへ) → 【むかえ】
に
人々(ひとびと)
まうで来(まうでこ) → 【もうでこ】《モーデコ》
むず
◆さらずまかりぬべければ、おぼし嘆かむが悲しきことを、この春より思ひ嘆き侍るなり」
さら
ず
まかり
ぬ
べけれ
ば
おぼし嘆か(おぼしなげか)
む → 【ん】
が
悲しき(かなしき)
こと
を
こ
の
春(はる)
より
思ひ嘆き(おもひなげき) → 【おもいなげき】
侍る(はべる)
なり
◆と言ひて、いみじく泣くを、翁、「こは、なでふことのたまふぞ。
と
言ひ(いひ) → 【いい】
て
いみじく
泣く(なく)
を
翁(おきな)
こ
は
なでふ → 【なじょう】《ナジョー》
こと
のたまふ → 【のたまう】《ノタモー》
ぞ
◆竹の中より見つけきこえたりしかど、菜種の大きさおはせしを、わが丈たち並ぶまで養ひたてまつりたるわが子を、なに人か迎へきこえむ。
竹(たけ)
の
中(なか)
より
見つけ(みつけ)
きこえ
たり
しか
ど
菜種(なたね)
の
大きさ(おほきさ) → 【おおきさ】
おはせ → 【おわせ】
し
を
わ
が
丈(たけ)
たち並ぶ(たちならぶ)
まで
養ひ(やしなひ) → 【やしない】
たてまつり
たる
わ
が
子(こ)
を
なに人(なにびと)
か
迎へ(むかへ) → 【むかえ】
きこえ
む → 【ん】
◆まさに許さむや」と言ひて、「われこそ死なめ」とて、泣きののしること、いと堪へがたげなり。
まさに
許さ(ゆるさ)
む → 【ん】
や
と
言ひ(いひ) → 【いい】
て
われ
こそ
死な(しな)
め
と
て
泣きののしる(なきののしる)
こと
いと
堪へがたげなり(たへがたげなり) → 【たえがたげなり】
◆かぐや姫のいはく、「月の都の人にて父母あり。
かぐや姫(かぐやひめ)
の
いは → 【いわ】
く
月(つき)
の
都(みやこ)
の
人(ひと)
に
て
父母(ちちはは)
あり
◆かた時の間とて、かの国よりまうで来しかども、かくこの国にはあまたの年を経ぬるになむありける。
かた時(かたとき)
の
間(あひだ) → 【あいだ】
と
て
か
の
国(くに)
より
まうで来(まうでこ) → 【もうでこ】《モーデコ》
しか
ども
かく
こ
の
国(くに)
に
は
あまた
の
年(とし)
を
経(へ)
ぬる
に
なむ → 【なん】
あり
ける
◆かの国の父母のこともおぼえず、ここには、かく久しく遊びきこえて、ならひたてまつれり。
か
の
国(くに)
の
父母(ちちはは)
の
こと
も
おぼえ
ず
ここ
に
は
かく
久しく(ひさしく)
遊び(あそび)
きこえ
て
ならひ → 【ならい】
たてまつれ
り
◆いみじからむ心地もせず。悲しくのみある。
いみじから
む → 【ん】
心地(ここち)
も
せ
ず
悲しく(かなしく)
のみ
ある
◆されど、おのが心ならず、まかりなむとする」と言ひて、もろともにいみじう泣く。
されど
おの
が
心(こころ)
なら
ず
まかり
な
む → 【ん】
と
する
と
言ひ(いひ) → 【いい】
て
もろともに
いみじう → 【いみじゅう】《イミジュー》
泣く(なく)
◆使はるる人々も、年ごろならひて、たち別れなむことを、心ばへなどあてやかにうつくしかりつることを見ならひて、恋しからむことの堪へがたく、湯水飲まれず、同じ心に嘆かしがりけり。
使は(つかは) → 【つかわ】
るる
人々(ひとびと)
も
年ごろ(としごろ)
ならひ → 【ならい】
て
たち別れ(たちわかれ)
な
む → 【ん】
こと
を
心ばへ(こころばへ) → 【こころばえ】
など
あてやかに
うつくしかり
つる
こと
を
見ならひ(みならひ) → 【みならい】
て
恋しから(こひしから) → 【こいしから】
む → 【ん】
こと
の
堪へがたく(たへがたく) → 【たえがたく】
湯水(ゆみづ) → 【ゆみず】
飲ま(のま)
れ
ず
同じ(おなじ)
心(こころ)
に
嘆かしがり(なげかしがり)
けり
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これ
を
見(み)
て
親ども(おやども)
も
何事(なにごと)
ぞ
と
問ひ騒ぐ(とひさわぐ) → 【といさわぐ】
◆かぐや姫泣く泣く言ふ、「さきざきも申さむと思ひしかども、かならず心惑はし給はむものぞと思ひて、今まで過ごし侍りつるなり。
かぐや姫(かぐやひめ)
泣く泣く(なくなく)
言ふ(いふ) → 【いう】《ユー》
さきざき
も
申さ(まうさ) → 【もうさ】《モーサ》
む → 【ん】
と
思ひ(おもひ) → 【おもい】
しか
ども
かならず
心惑はし(こころまどはし) → 【こころまどわし】
給は(たまは) → 【たまわ】
む → 【ん】
もの
ぞ
と
思ひ(おもひ) → 【おもい】
て
今(いま)
まで
過ごし(すごし)
侍り(はべり)
つる
なり
◆さのみやはとて、うち出で侍りぬるぞ。
さ
のみ
やは
と
て
うち出で(うちいで)
侍り(はべり)
ぬる
ぞ
◆おのが身はこの国の人にもあらず。月の都の人なり。
おの
が
身(み)
は
こ
の
国(くに)
の
人(ひと)
に
も
あら
ず
月(つき)
の
都(みやこ)
の
人(ひと)
なり
◆それを昔の契りありけるによりなむ、この世界にはまうで来たりける。
それ
を
昔(むかし)
の
契り(ちぎり)
あり
ける
に
より
なむ → 【なん】
こ
の
世界(せかい)
に
は
まうで来(まうでき) → 【もうでき】《モーデキ》
たり
ける
◆今は帰るべきになりにければ、この月の十五日に、かのもとの国より、迎へに人々まうで来むず。
今(いま)
は
帰る(かへる) → 【かえる】
べき
に
なり
に
けれ
ば
こ
の
月(つき)
の
十五日(もち)
に
か
の
もと
の
国(くに)
より
迎へ(むかへ) → 【むかえ】
に
人々(ひとびと)
まうで来(まうでこ) → 【もうでこ】《モーデコ》
むず
◆さらずまかりぬべければ、おぼし嘆かむが悲しきことを、この春より思ひ嘆き侍るなり」
さら
ず
まかり
ぬ
べけれ
ば
おぼし嘆か(おぼしなげか)
む → 【ん】
が
悲しき(かなしき)
こと
を
こ
の
春(はる)
より
思ひ嘆き(おもひなげき) → 【おもいなげき】
侍る(はべる)
なり
◆と言ひて、いみじく泣くを、翁、「こは、なでふことのたまふぞ。
と
言ひ(いひ) → 【いい】
て
いみじく
泣く(なく)
を
翁(おきな)
こ
は
なでふ → 【なじょう】《ナジョー》
こと
のたまふ → 【のたまう】《ノタモー》
ぞ
◆竹の中より見つけきこえたりしかど、菜種の大きさおはせしを、わが丈たち並ぶまで養ひたてまつりたるわが子を、なに人か迎へきこえむ。
竹(たけ)
の
中(なか)
より
見つけ(みつけ)
きこえ
たり
しか
ど
菜種(なたね)
の
大きさ(おほきさ) → 【おおきさ】
おはせ → 【おわせ】
し
を
わ
が
丈(たけ)
たち並ぶ(たちならぶ)
まで
養ひ(やしなひ) → 【やしない】
たてまつり
たる
わ
が
子(こ)
を
なに人(なにびと)
か
迎へ(むかへ) → 【むかえ】
きこえ
む → 【ん】
◆まさに許さむや」と言ひて、「われこそ死なめ」とて、泣きののしること、いと堪へがたげなり。
まさに
許さ(ゆるさ)
む → 【ん】
や
と
言ひ(いひ) → 【いい】
て
われ
こそ
死な(しな)
め
と
て
泣きののしる(なきののしる)
こと
いと
堪へがたげなり(たへがたげなり) → 【たえがたげなり】
◆かぐや姫のいはく、「月の都の人にて父母あり。
かぐや姫(かぐやひめ)
の
いは → 【いわ】
く
月(つき)
の
都(みやこ)
の
人(ひと)
に
て
父母(ちちはは)
あり
◆かた時の間とて、かの国よりまうで来しかども、かくこの国にはあまたの年を経ぬるになむありける。
かた時(かたとき)
の
間(あひだ) → 【あいだ】
と
て
か
の
国(くに)
より
まうで来(まうでこ) → 【もうでこ】《モーデコ》
しか
ども
かく
こ
の
国(くに)
に
は
あまた
の
年(とし)
を
経(へ)
ぬる
に
なむ → 【なん】
あり
ける
◆かの国の父母のこともおぼえず、ここには、かく久しく遊びきこえて、ならひたてまつれり。
か
の
国(くに)
の
父母(ちちはは)
の
こと
も
おぼえ
ず
ここ
に
は
かく
久しく(ひさしく)
遊び(あそび)
きこえ
て
ならひ → 【ならい】
たてまつれ
り
◆いみじからむ心地もせず。悲しくのみある。
いみじから
む → 【ん】
心地(ここち)
も
せ
ず
悲しく(かなしく)
のみ
ある
◆されど、おのが心ならず、まかりなむとする」と言ひて、もろともにいみじう泣く。
されど
おの
が
心(こころ)
なら
ず
まかり
な
む → 【ん】
と
する
と
言ひ(いひ) → 【いい】
て
もろともに
いみじう → 【いみじゅう】《イミジュー》
泣く(なく)
◆使はるる人々も、年ごろならひて、たち別れなむことを、心ばへなどあてやかにうつくしかりつることを見ならひて、恋しからむことの堪へがたく、湯水飲まれず、同じ心に嘆かしがりけり。
使は(つかは) → 【つかわ】
るる
人々(ひとびと)
も
年ごろ(としごろ)
ならひ → 【ならい】
て
たち別れ(たちわかれ)
な
む → 【ん】
こと
を
心ばへ(こころばへ) → 【こころばえ】
など
あてやかに
うつくしかり
つる
こと
を
見ならひ(みならひ) → 【みならい】
て
恋しから(こひしから) → 【こいしから】
む → 【ん】
こと
の
堪へがたく(たへがたく) → 【たえがたく】
湯水(ゆみづ) → 【ゆみず】
飲ま(のま)
れ
ず
同じ(おなじ)
心(こころ)
に
嘆かしがり(なげかしがり)
けり
■一日も早く現代仮名遣いが分からないレベルからは卒業しましょうね。
他に覚えなければならないことがたくさんあります。
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